上手に胃カメラを受けるコツを教えちゃいます

2019年8月28日 水曜日

胃カメラは、キツイ、つらいというイメージを持っている方も多いと思います。 そのため、今まで検査を受けなかったという方も多いのではないでしょうか。 五島の皆様に、山内診療所の内視鏡室で行っている経鼻内視鏡について紹介します。

上手に胃カメラを受けるコツを教えちゃいます

【検査前の準備~検査前の食事、普段飲んでいる薬はどうしたらいいの?~】
内視鏡医師は胃の中をくまなく観察するように常に心がけています。そのため胃の中に食事の残りがあったりすると、きちんとした評価ができません。そのため、食事に関しては以下のポイントに注意してください。

ポイント①:前日の夕食は、遅くても夜9時には済ませる
ポイント②:できるだけ消化の良いものを選ぶ(ワカメやこんにゃくなどは、以外と胃の中に残りやすいので避けましょう)
ポイント③:検査当日は、朝食摂らずにお越しください。お水は飲んでいただいてよいですが、ジュースや牛乳など、色のついた飲み物は控える

「いつもたくさんの薬を飲んでるけど、薬はどうしたらいいの?」という方、薬に関しては、どのようなご病気でどのような薬を服用されているかによって、継続していただくか休薬していただくか異なります。心臓の病気で、抗血小板剤・抗凝固薬(血液をさらさらにする薬)を飲んでいる方は、休薬することによる血栓塞栓症(血管が詰まる)リスクがあるため、通常の検査では継続していただくことが一般的ですが、なにか処置をする場合は休薬していただくこともあります。糖尿病のお薬を内服されている方は、検査当日は休薬してただくことが一般的です。

どのようなお薬を飲んでいるか、医師・看護師で確認しますので、お薬手帳をお忘れなくご持参ください。

検査前の準備については、検査が決まった日の外来で担当看護師から説明があります。お薬に関しても、みなさまのお身体の状態に合わせた説明を致します。わからないことや心配なことがあれば、ご質問ください。

【検査直前の準備について~いよいよ検査が始まります~】
受付をします。
内視鏡室看護師による問診があります。持病や内服している薬、体調などをお尋ねします。「前にも言ったけど・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、安全に検査を受けていただくため、確認させてください。
胃の中の泡を消す液体を服用していただきます。胃の中に泡がたくさんあると、観察しにくく、検査の時間も長くなってしまうためです。
鼻から内視鏡検査を受けるため、鼻の奥にゼリーの麻酔をします。そのあと、カメラと同じ太さのスティックを入れて、カメラが鼻から通るかどうか、確認をします。
※麻酔のゼリーやスプレーには、キシロカインという局所麻酔薬が含まれており、アレルギーがある方は使えません。歯医者さんでも同じ麻酔を使っており、これまで歯医者さんの麻酔で調子が悪くなった方はあらかじめお申し出ください。内視鏡室看護師からもアレルギーの有無については確認します。

上手に胃カメラを受けるコツを教えちゃいます

【鎮静剤を使用した検査について】
鎮静剤を使用した上で検査を受けていただくことも可能です。「外来の説明では鎮静剤を希望しなかったけど、直前に考えてやっぱり鎮静剤を使いたい」という方も遠慮なくお伝えください。ただし、点滴が必要になること、検査終了後に鎮静が覚めて安全にお帰りいただくための休憩時間(30分~1時間程度)があることにご留意ください。また、お帰りの際は自転車やお車の運転は避けていただくため、鎮静剤ご希望の場合は、公共交通機関の利用や送迎をお願いします。

【検査をうまく受けていただくためのちょっとしたコツ】
胃カメラというのは通称で、正式には“上部消化管内視鏡検査”と言われています。検査で観察する範囲は、胃だけではなく、食道や十二指腸まで観察しています。
当院では、通常の検査では、「咽頭→食道→十二指腸→胃→最後にもう一度、食道」の順番に検査を行います。それぞれの部位でうまくうけるコツがあるので、ご紹介します。

咽頭:のどのところで、「おえっ」となる最大の難所です。まずはしっかりキシロカインで麻酔をしておくことと、首・肩の力を抜いて、のどに力が入らないようにします。
食道:咽頭同様に首・肩の力を抜いておいてください。力が入ると「おえっ」となりやすいです。
十二指腸:胃の奥にカメラをすすめるので、胃がつっぱる感じがします。
胃:胃の中に空気を入れて、胃のしわを伸ばしてよく観察する必要があります。
なるべくげっぷを我慢していただけると、検査がスムーズに終わります。
検査中は適宜、医師・看護師からお声かけをさせていだきます。余裕のある方は、画面をみていただくこともできます。

今月は、胃カメラのお話でした。何かわからないことがありましたら、お気軽に内視鏡室の医師・看護師にお尋ねください。
来月は大腸カメラのお話です。お楽しみに!

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