ヘルペス歯肉口内炎についてまとめました☺

2026年1月25日 日曜日

「子供が熱を出して、口の中を痛がっている…」 そんな時、真っ先に思い浮かぶのは「ヘルパンギーナ」や「手足口病」といった夏風邪ではないでしょうか? しかし、なかなか熱が下がらない場合、それは「ヘルペス性歯肉口内炎」という別の病気かもしれません。

ヘルペス歯肉口内炎についてまとめました☺

どんな病気?
一次性ヘルペス性歯肉口内炎は、単純ヘルペスウイルスに初めて感染した時に起こる病気です。

主な症状は以下の通りです。
•高熱: ほぼ全て(99.5%)の子供に発熱が見られます。
•熱が長い:平均して約5日間も熱が続きます。中には1週間以上続く子も20%以上います。
•口の痛み:口の中に潰瘍ができたり、歯茎が腫れたりします。

なぜ診断が難しいの?
この病気の厄介なところは、「初期症状が他の病気とそっくり」な点です。
.ヘルパンギーナに似ている: 喉の奥に潰瘍ができることが多く、エンテロウイルスによる夏風邪(ヘルパンギーナ)と見分けがつきにくいのです。

実際、この研究では入院時に正しく診断されていたのは全体の35%しかいませんでした。

ここチェック!早期発見の「2つのサイン」
では、どうすれば早く見つけられるのでしょうか?
•ポイント1:ヘルパンギーナなどは「喉の奥」に症状が出ますが、ヘルペスは唇や舌の先など、口の「前方(手前)」に潰瘍ができることが多いのです。
• ポイント2:歯茎が腫れている・血が出る これが最大の特徴です。
歯茎が赤く腫れたり、血が出たりする(歯肉炎)症状があれば、ヘルペスの可能性が高まります。

最初は喉の奥から始まっても、時間が経つにつれて「口の手前」や「歯茎」に症状が広がってくるのがこの病気の特徴です。


治療法は?抗生物質は効くの?
•抗生物質:これは「ウイルス」の病気なので、細菌を殺す抗生物質は効果がありません。
•抗ウイルス薬(アシクロビル): ヘルペス専用の薬があります。
一般的には発症から72〜96時間以内に使うと症状が軽くなると言われています。

まとめ:親御さんができること
お子さんが高熱を出し、口の中を痛がっている時、もし以下の様子が見られたら、お医者さんに伝えてみてください。
•「唇や舌の手前の方にも口内炎があります」
•「歯磨きの時に歯茎から血が出たり、赤く腫れたりしています」
この「口の手前」と「歯茎」の変化に気づくことが、正しい診断と適切な治療への近道です。

ただの風邪にしては熱が長いな…と思ったら、ぜひ口の中(特に手前側と歯茎)をよーく観察してみてくださいね。

参考文献: この記事は、以下の研究論文に基づいています。
Huang CW, et al. "Clinical features of gingivostomatitis due to primary infection of herpes simplex virus in children." BMC Infectious Diseases. 2020.

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